国産の菜種について
国産の菜種をめぐる状況
目の前に広がる一面の黄金色。風にゆれる菜の花が咲き乱れる風景は、かつての日本なら何処ででも見られた光景でした。 しかし現在、国産菜種の栽培面積は減少の一途をたどっています。原料菜種の99%が輸入に頼り、国内の作付面積は下記グラフの通り1470ha(平成26年)にまで落ち込んでいます。
もともと菜種は主食用の米麦などと違い、単位収量がひくく販売価格も安いために、農家の採算がとりずらい作物です。そこに追い打ちをかけるように、2001年、政府の栽培補助金が打ち切られました。
かつては日本中で収穫されていた国産菜種も、いまや風前の灯火となっているのです。
当社と国産菜種
当社は、1,800t前後しかない国産菜種の中で安定的に国産の菜種を確保すべく、国産の無エルシン酸菜種品種「ななしきぶ」「キラリボシ」の育成者権に係る通常利用権を国立研究開発法人農業食品産業技術総合研究機構から受託して、原種の生産管理を行っています。
これら国産品種を交雑しないようにネットハウスで隔離栽培をし、採種します。次の年、その原種を鳥取県大山町の谷農園の増殖ほ場で他品種が混入しないように厳重に管理して増やします。
3年目に、当社と播種前栽培契約を結んだ農家に種子を提供して(種子は毎年更新)、翌年、できた菜種を全量買い上げます。
こうして手間暇のかかる国産菜種を毎年生産してくれる農家を確保するため、国内最高値で買っています。
このように、当社では100%国産菜種の菜種油をつくるため、菜種の生産段階から深く関わっております。